士林官邸は士林官邸公園内にあり、蒋介石と夫人の宋美齢が26年間、住居としていました。現在では台北初の生態公園として人気があります。士林官邸には本館、士林園芸所、園芸展示館、西洋風の庭園(外庭園)、中国風の庭園(内庭園)、蘭亭、噴水、「凱歌堂」という礼拝堂などがあります。
正館は西洋風の建築でありながら、内のしつらえは上品な中国風の雰囲気で溢れています。一階には応接室があり、二階には蒋介石夫婦の寝室です。本館のすぐ近くにある士林園芸所には蘭が植えられており園芸や自然の好きな人にとっては必見です。中国風の庭園は本館の真向かいにあり、池、石橋など中華風の雰囲気に満ちた風景はまるで古代の中国ような気分になることでしょう。宋美齢夫人の一番好きな庭園と言われている「西洋風の庭園」には温室とバラ園があり、園内の畑、花のアレンジメント、彫刻や池などは西洋の雰囲気を醸し出しています。園内には木桟道音楽台があり、観光客は座って音楽会を楽しむことができます。
士林官邸の出口には喫茶店があり、テラス席では多くの人がお茶を飲みながらおしゃべりを楽しんでいます。喫茶店の看板は1927年12月1日に行われた蒋介石夫婦の結婚式の黒白写真です。写真の中にウェディングドレスを着ている宋美齢夫人とスーツを着ている蒋介石は寄り添って微笑んでいます。
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