概況
趵突泉公園は、済南市中心の繁華街にあります。千仏山を南に、大明湖を北に臨んでいます。また、東の泉城広場と結んでいる、泉や人文景観を主とした有名な文化公園です。
趵突泉の池の中には、小さな泉が多くあり悠々たる泡は真珠のようであり、連あるいは束になって漂っています。水の中には緑藻が浮かび、様々な魚が行き来をしています。冬になると、水蒸気が上がり、朦朧とした雰囲気となり、趣に満ちた光景を作ります。池の岸は石で築かれ、水辺には東屋が建てられており、水面にその姿を映しています。また、泉の周りにある橋や東屋、くねくねと曲がった回廊があります。山と石はがっしりと聳え、緑の柳の枝は風でゆるやかに揺れています。観光客が欄干に寄れば、水に満ちた風景を楽しむことができます。
趵突泉の水温は一年を通じて18度です。厳冬になると、水面上に水蒸気がゆらゆらと立ち上がり、薄霧もうっすらと見えます。つやつやとした泉の池、きらきらと光る東屋、あたかも極楽ののようです。
伝説
趵突泉の水は清く甘いことで知られています。伝説によれば、清代乾隆帝は江南地区(今は長江流域)へ行く途中、趵突泉の水の美味しさに魅了され、元々飲んでいた北京玉泉の水の代わりに趵突泉の水を飲み始め、また玉泉の名前を「玉泉趵突」と改め、趵突泉を「天下第一泉」として封じました。
祝日やイベント
灯の祭り
趵突泉の「灯の祭り」は歴史が古く、唐の玄宗が旧正月の十五日を元宵節として定めて以来、済南市ではこの夜に火を灯す習慣が定着するようになりました。一度中断があったものの、1965年に復活して以来、「灯の祭り」は伝統となり、江北地区では規模が大きい「灯の祭り」の一つとしてよく知られています。毎年、旧正月の一日から催され、一ヶ月ほど続きます。
菊の展覧会
趵突泉における観菊の風習は昔からあり、今日に至っています。古書の記載によれば、宋代にすでに著名な詩人李清照がここで観菊したことがわかっています。1970年代の末ごろから、観菊だけでなく、菊の展覧会や菊文化に関するイベントが行われ始め、いまでは毎年10月末~11月末の間に行われる恒例行事になりました。秋の終わり頃に、泉城の一番美しい菊がこの泉に出揃います。
茶会
趵突泉のお茶文化は古い歴史を持っています。清くて甘い趵突泉の水で淹れたお茶は、見た目も味も良いので知られています。1930年代、趵突泉には蓬莱茶社、榭園茶館があり、また泉の近くに数多くのお茶スタンドが開設され、すこぶる風味に満ちたところでした。今でも、趵突泉のお茶の名所として、望鶴亭茶社や通楽園茶社、万竹園茶社北門茶楼、観泉品茗(泉を楽しみながらお茶を味わう)夜広場を挙げることができます。
観光シーズン
最適な観光季節済南市は七、八月に雨量が一番多く、一年の降水量の半分以上を占めています。また、他の月は降水量がわりと少ないです。