大晦日の夕食には、魚が不可欠な料理の一つです。魚は中国語で「余」と同じ読み方で、「年年有魚」すなわち「年年有余」で、毎年いい収穫があるという意味です。
長江南部の多くの地域では、以下のような大晦日に魚を食べる習慣があります。魚は宴席の最後の料理で、テーブルに運ばれてもほとんど食べられなく、吉祥物とされ、「年年有余」という意味を指します。
ある所では、魚を食べても頭と尾を取っておいて来年まで、新しい一年が年初から年末まで平安に過ごせることを祈ります。魚の並べにもこだわります。頭を貴賓あるいは先輩に向けると、尊敬という意味を表します。お客が文人であれば、腹を彼に向けると頭が良いと讃え、「満腹文章」(多くの好文章を作れる)という意味を込めます。お客が武将であれば、脊椎を彼に向け、威風堂々として豪放と讃えるという意味です。また、魚をいったんテーブルの上に置くと動かしてはいけません。
餃子は北方人の大晦日の夕食で不可欠な料理です。中国の北方では、大晦日の夜に最も大切なのは家族の人たちが一緒に餃子を作ることです。餃子は一般に大晦日の夜12時前作り、子の刻で食べられ、その時が旧暦正月一日の始めです。餃子を食べるのは「更岁交子」という意味で、「子」は子の刻で、「交」は中国語で「餃」と同じ読み方で、つまり喜び、団欒、縁起が良いという意味です。
餃子の形が「元宝」(中国昔の貨幣)のようですから、春節餃子を食べるのは富をもたらすという意味です。餃子を作る時、いつもなつめ、落花生、栗の実、硬貨などを餡に入れます。なつめを食べる人は、新年を甘く感じさせ、幸せな日々を送ることができます。落花生を食べる人は健康長寿を象徴し、硬貨を食べる人は金もうけの運に恵まれます。
春巻は春餅と呼ばれ、春節春巻を食べるのは中国の特色で、南方と北方には共にこの料理があります。春餅は薄くて蝉の翼のようで、小麦粉に水を入れて鍋でちょっと焼くと、透明の餅になり、なずなを餡として、油で春巻を揚げ出します。
春餅、春巻は昔の人から見ると、春の象徴です。春餅はこねた小麦粉を麺棒で伸ばして丸い形を作り、餅に焼き出します。ハム、鶏肉、野菜を餡として、揚げた後食べます。春餅を食べるのは肉と野菜を包み、頭から尾まで食べ、終始一貫という縁起が良い意味です。食べる時、家族が集まって座り、春餅を鍋に置いて、いつ食べてもいいです。
臘肉は湖南省、四川省、広東省、広西省などの名産品で、数千年の歴史を持っています。旧暦の十二月になる、「小雪」から「立春」の間、田舎では豚と羊を殺して、町の市場に持って販売します。そして、町の人は上質なバラ肉を買い、胡椒、ウイキョウ、トウシキミ、肉桂、丁香などの香辛料を混ぜてから甕に保存します。
7~15日間後、風通しのよいところにかけて乾燥します。柏の枝、砂糖キビの皮、チャンチンの皮、柴などで炙って、燻製します。或いはかまどの上にかけて、そこから出た煙でゆっくり燻製します。
春節、中国の多くの地域では年糕を食べなければなりません。年糕また「年年糕」と呼ばれ、「年年高(年年ガォ)」と同じ読み方で、仕事と生活が年々高くなるという意味です。
年糕は食べ物として、歴史が長く、もち米を粉にして、こねて作ります。種類がいろいろあり、代表的なのは北方の白糕、塞北(長城の北部の地域)農家の黄米糕、江南水郷の水磨年糕、台湾の紅亀糕などです。北方の年糕には蒸し物と揚げ物二つあり、味が甘いです。南方の年糕は蒸し物、揚げ物のほかに、炒めてスープにしてもよく、甘いのと塩辛い味があります。
元宵団子は春節料理の一つとして、特に、旧暦の十五夜に欠かせない食べ物です。今元宵団子を十五夜ではなく、春節の食べ物であるという人は多いです。
元宵団子のあんとして、砂糖、バラの花、ごま、小豆あん、くるみ、たね、棗あんなどがよく使われます。そして、もち米を団子状に塗して完成。元宵団子には肉の入ってるものもあり、そうでないものもあります。そのほか、南北によって、味も異なります。煮たり、あげたり、蒸したり、元宵団子の食べ方もたくさんあります。現代人の速い生活リズムに応じて、スーパーにはインスタント元宵が通常商品として売られ、特に春節の時、よく売られています
北京:地元の北京人は年越しの食べ物を非常に重視し、「ぼうや、ぼうや、欲しいか、臘八すぎたら、年だ!臘八粥を食べ、何日食べたら、二十三だ、二十三に飴を食べ、二十四に部屋を掃除し、二十五に豆腐を揚げ、二十六に羊肉を煮、二十七に雄鶏を殺し、二十八に小麦粉を発酵させ、二十九に饅頭を蒸し、三十に徹夜し、元日にヤンコ踊り」という謡いからも春節の時北京の食べ物はどんなに多いかが伺えます。謡いに書いた臘八粥、揚げ豆腐、羊肉の煮物などはすべて北京の伝統美食です。
上海:上海人は元日に団子、餅、蜂蜜餅、米餅、雲片餅を食べ、「年毎に高くなる、生活がますます良くなる」を意味します。そのほか、万事順調を表す大豆のモヤシと金持ちになることを祈るそら豆のモヤシを食べる習慣もあります。
東北地域:餃子を食べる習慣があります。餃子は一家団欒を意味し、吉祥と年越しを表しています。祝日の雰囲気と楽しみを増やすため、人々は餃子に色んな工夫を凝らします。例えば、餃子にコインを入れて、その餃子を食べる人は金持ちになれると;餃子に飴を入れて、それを食べる人は幸せに暮らせるという祈願が入っています。
河南省南部:除夜の年越しご飯は夜中まで続き、十二時の鐘がなると、魚料理を出して、豊かな生活を暮らせるようという祈りを表します。そして、元日の朝、餃子と麺を一緒に食べる習慣があり、麺はひもを通した穴あき銭を象徴しますから、金持ちになるという意味です。
四川、重慶:除夜に蒸し肉を食べるほか、火鍋も付き物です。元日の朝は団子を食べ、一家団欒を意味します。重慶人の新年には蒸し肉と唐辛子の漬物は欠かせないものです。年越し料理を準備するため、伝統料理は十日前から準備し始める家は少なくありません。蒸し肉は一見として簡単な料理ですが、白身でありながら油っぽくないものはやはり腕が必要です。唐辛子の漬物はもち米に香辛料を混ぜてから中身が取られた唐辛子に入れ、その後甕に半月保存して作った漬物です。除夜の日に、油で揚げて食べられます。
広州:春節に蜜柑を送る習慣があります。若い人は年配の方に新年のお辞儀をするのに対して、年配の方は若い世代にお年玉或いはみかんをあげます。若い世代は年配の方にお辞儀をする時、年配の方は若い世代に何かの奨励をあげるのはどこでも同じでしょう。何を送るかについては、若い人が好きなものであり意味のよいものが一番いいので、みかんは一番ふさわしいものになりました。
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