歴史
四門塔は隋朝後期に建てられたもので現在までに約1300年の歴史があり、中国で目下のところ现存する最古の平屋建ての楼閣型の石塔です。四門塔の形は四方で、地元で採掘された大青石で作られておりとても固く、1000年経ってもなお浸食風化していません。
構築
土台、塔の本体、軒、頂の部分から成り、屋根は石で作られた五層の円錐状構造で、その上には石刻の相輪が置かれています。塔の内部中央は四方の台になっており、四方形の心柱が立ち、その上には十六個の三角形石梁が塔体と繋がり塔頂を支えています。心柱の四つの表面には一体の主仏像と左右二体の菩萨と弟子があり、現在では主仏像が残っています。仏像はすべて大理石を彫刻したもので田螺のような髷を結い、ふっくらとした面持ちで眉は細く、優しい目つき、高い鼻と長い耳、笑みを浮かべ静かで落ち着いた雰囲気です。これらの仏像が生き生きと巧みに彫刻され、装飾がはっきりおり中国の文化、芸術の美を理解するのにふさわしい逸品です。
盗難事件
1997年4月、四門塔の一体の石仏像の首が盗まれるといった事件がありました。警察の迅速な捜査により数人の犯人が逮捕されました。しかしその仏像の首はすでに海外に流出していました。そしてその後、2002年の始め頃に台湾法鼓山聖厳法師が弟子たちからその仏像の首を贈られるといったことが起こりました。その首は数年前に弟子たちが海外から買い入れたものだとわかりました。法師はそれを中国へ返還することにし、2002年12月17日、自ら団体を率いて仏像の首を済南に送りました。これにより仏像は元の姿に修復され現在に至っています。