青城山
青城山は四川省都江堰市の西南部に位置し、古くは「丈人山」と呼ばれ、主峰は上空に天高くそびえ、海抜は1260メートルです。山全体の木々が四季を通して青さを保ち、諸峰を囲む城郭のようなので、青城山と呼ばれています。何千段もの階段があり、くねくねした小道は、奥深い静かな所まで通じています。高い木々に囲まれた幽玄な雰囲気が特色で、古くから「青城天下幽」という美誉を持ちます。剣門の険、峨眉の秀、夔门の雄と同じレベルに立っています。景勝地の面積は200平方メートルで、古人の記述によると、青城山には「三十六峰」、「八大洞」、「七十二小洞」、「一百八景」があると言われています。
青城山は前山と後山に分けられます。前山は青城山景勝地の主体の部分で、約15平方キロメートルあり、景色が美しく、文物と遺跡がたくさんあります。主な景観は建福宮、天然図画、天師洞、朝陽洞、祖師殿、上清宮などです。後山の総面積は100平方キロメートルで、水が澄み、奥深い林、山は雄壮で険しく、真直ぐ空高くそびえ、よじ登る事は不可能です。主な景観は金壁天倉、聖母洞、山泉霧潭、白雲群洞、天橋奇景などです。
青城山は木々が青々と茂り、深緑の森林と峰、川、谷、宮と観(道教の寺院)は、互いに引き立て合っています。寺院と亭閣は自然から材料を取り入れ、装飾は少なく、山林岩泉と一体になり、道教の素朴自然を尊ぶスタイルが現れています。その他、青城山の特色は日の出、雲海、聖灯などの自然奇観です。
青城山は中国の著名な道教名山であり、中国道教の発祥地の一つです。東漢以降、二千年も経過しています。公元143年、「天師」張陵はここに来て、青城山の奥深さと緑深さが気に入り、家屋を作り道教を伝えました。青城山は道教の発祥地になり、道教から「第五洞天」と認定されました。山全体で今まで無傷に保存された数十の道教寺院には、天師洞を中心に、建福宮、上清宮、祖師殿、圆明宮、老君阁、玉清宮、朝陽洞などがあります。
唐末期、有名な道士--杜光庭が青城山に来た後、天師道の伝統と上清道は結合されました。杜光庭は晩年、青城山に30年間定住し、著書をして説を立て、道教の発展に大きな影響をもたらしました。
明代、青城山の道教流派は、全真道竜門派に属しました。全真道は「養身習静」という修行方法を創立します。当時、道士は山に定住して、宮観の保護、山林の栽培をさらに重視してきました。明朝末年、戦乱が頻繁に起き、道士達は避難して各地に散りました。清朝康熙八年まで、武当山全真道竜門派道士--陈清覚は青城山で教務を管理した後、局面はよい方向に向かいました。現在、青城山道教流派は、全真道竜門派丹台碧洞宗に属しています。