コルク画
コルク画はコルク彫刻や木画とも呼ばれています。彫刻や作画で作った庶民的な彫刻工芸品です。福建省の福州市は主な生産地です。コルク画は脱胎漆器(漆器製造法の一つで“脱胎”で作った漆器)、福州の寿山石彫とともに“榕城三絶”として知られています。
コルク画は20世紀の初期に福州郊外出身の呉啓碁によって始まりました。コルク画の題材には美しい山水の風景観や花や鳥、魚、虫などを表現するものが多いです。表現技法は立体彫刻、浮かし彫り、すかし彫りなどです。コルク画は色調が古めかしく素朴感があり、形は真に迫るものがあります。コルク画は中国古代の建物や楼閣、庭園などの景色を巧みに再現しています。またコルク画は手軽で素材は変形、腐食しにくいという特長を持っています。
コルク画の製品は非常に多く、壮観な屏風や置物、掛け物などの装飾用品、実用品、旅行記念品があります。製品の規格は300種ぐらい、模様柄は500ぐらいに達します。中国だけではなく世界中でも高く評価されており欧米、日本、東南アジアなどの国々や地域で販売されています。
作り方はおおかまに以下のとおりです。
原料の軟木は一般的に硬度が低く彫刻しやすいうえに色合いの調和がとれており様々な紋様や、きめ細かくつやのある質感などの特徴があります。
1:まず、軟木を薄い板状に切ります。
2:それから、刀を筆のように使い様々な伝統的な彫刻技法を用いながら木の色や木目に合わせ複雑な彫刻をします。
3:そしてさらに風物に立体的なイメージを持つため、民族的な建物や楼閣などを彫り込みます。