根彫刻
根彫というのは木の根(木の身、竹の根など)を基にして、構想と芸術的な加工や処理を施して出来上がる人物、動物、器などの作品です。
根彫は自然的な美しさを有し、創造的な加工を通じてできる造形芸術です。根彫は時に、「根の芸術」あるいは「根芸」と称されています。それは根彫を作る時、根の天然の美を生かして、加工するのですが、人工的な部分が3割、残りの7割が天然の成分を使っているためこのように呼ばれます。根彫の原材料はレイシ木、黄楊木、花梨木、小豆木、樟木などです。根彫の魅力は平凡な根から趣を発見し、修理し整えて、根の天然の美を生かすことにあります。
考古の発見に従って、中国人は古代から木、玉、骨、石そして貝殻だけでなく、木や竹の根でも装飾品を作ってきました。西漢(旧暦前の206年―旧暦25年)、孔子の後裔は木の根のもとの形に従って杖を作りました。南北朝(旧暦420-589年)、には、少からずも木の根で作る杖、筆筒、仏柄、日本の孫の手のような棒、パイプなどのものも現れました。隋、唐(旧暦581―907年)、根彫は民間だけでなく、皇室と貴族の中にも人気がありました。明、清代(旧暦1368―1875年)、根彫の技芸は成熟して行きました。明代になると、濮仲謙を代表とする金陵派と朱鶴と代表とする嘉定派が根彫の大家として非常に有名になりました。民国のとき、根彫の技芸や生産はだんだん弱まって、多くの芸人が転業しました。根彫の技芸は衰退の一途にあったのです。しかしながら、20世紀70年代の末、根彫は中国で再び発展し始めました。根彫を作るという業者は歴史上最も多かったです。
根彫刻作品の保存方法
1、直射日光をさける
2、暗くて、湿気が多いところに置かない
3、化学薬品による腐食を避ける