同仁堂は大柵欄の中央に位置し、漢方薬の老舗で康照八年(西暦1669年)に創立されました。現在、世界最大の漢方薬メーカーとして、その製品は800種以上に及び、世界中に輸出され愛用されています。
店構えも昔ながらの中国風の作りだが、内部も勿論、それから薬の作り方も伝統にそった方法をとっていいます。まずは問診から始まって、陰陽と五行説にもとづいて、各種薬効成分を持つさまざまな素材を調剤します。日本の薬局のように「風邪薬をください」というわけにはいかないが、古くは神農帝から始まり、5000年の歴史を持つ中医(漢方医学)は、単なる対処療法だけでなく、体質改善から始まる根本治療を目指しています。風邪を治すというよりも風邪をひかない体を作る、胃炎を治すというよりも胃腸そのものを強くするというふうに考えるとわかりやすいです。
その分治療には時間がかかるが、仕事での赴任や留学など長期で滞在する場合には、身体の隅ずみまで悪いところを治してもらうといい。