黒竜江省の冬の景色は中国南部の美しい自然風景や中部の文化遺産とは異なり雪と氷が作りだすとてもすばらしいものです。雪が好きな人なら冬に行けばダイヤモンドダストを見ることができます。哈尔濱国際氷祭では氷の世界へ(氷祭りでは建物、宮殿、城などすべてが氷で作られています)誘われることでしょう。また亜布力スキー場もありスキーも楽しめます。
黒竜江省は中国東北部に位置し、省都は哈尔濱です。省の東には内モンゴル自治区、南には吉林省があります。黒竜江とウスリー川が黒竜江省とロシアの間に流れています。ロシアとの境界線は3045kmあるため辺境貿易や観光事業において優位な立場にあります。
黒竜江省という名前は省の北を流れる黒竜江(逐語的に訳すと「黒い竜の川」)という川に由来しています。黒竜江省は中国最北端の省で北緯53度に位置しています。北極圏(北緯66度33分)に最も近いので夏は白夜になり、夏至(6月21日、22日)には多くの観光客が黒河にある北極村へ白夜を体験しに訪れます。
少数民族
黒竜江省は多民族から成っています。漢民族はもとより46の少数民族が生活しています。満族、朝鮮族、回族、モンゴル族、ダウール族、锡伯族(シボ)、オロチョン族、赫哲族(ホーチォ)、キルギス族などです。民族によって習慣や生活様式、文化が異なります。オロチョン族と锡伯族は狩猟をし、赫哲族は漁を、キルギス族は牧羊をしています。少数民族の祭りや生活様式、手工芸の衣装や装飾品に興味があれば見に行かれるとよいでしょう。黒竜江の下流にある同江市街津口村には赫哲族が生活している集落があり、そこでは美しい風景に囲まれながら彼らの習慣を体験することができます。
祭典
少数民族の独特なお祭りに加え、黒竜江省には大規模な2大祭り(黒竜江国際スキー祭と哈尔濱国際氷祭)があります。これら二つの祭典は12月5日から1月5日までの間、開かれています。またその時期にはスキーも楽しめます。氷の燈籠と雪の彫刻で作られた世界は見事なものです。
希少動物と特産品
黒竜江省の広大な大地には多くの貴重な動物たちが住んでいます。シベリアンタイガーと丹頂鶴は絶滅の危機に瀕しています。これらを保護するために省内に自然保護区が作られました。齐齐哈尔(チチハル)にある扎竜自然保護区は「鳥の楽園」と呼ばれ、丹頂鶴を含む296種類の鳥たちが生息しています。シベリアンタイガー公園ではシベリアンタイガーの繁殖も行っています。ここではフェンス越しにシベリアンタイガーと接することができます。
黒竜江省は「中国東北の3宝(朝鮮人参、鹿の袋角、テンの毛)」の主な産地です。ヤマブシタケは珍しい食用のキノコで、味は美味しく栄養価も高いです。霊芝(マンネンタケ)は菌類の一種で長白山に生育しており漢方薬として高い効果があります。これらのものは黒竜江省の土産物になっています。
黒龍江データー
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中国語名: 黑龙江
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ピンイン: hēi lóng jiāng
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位置: 中国東北
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省都: ハルピン
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人口: 3825万
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面積: 460,000 平方km