深圳の「紅樹林」は我が国において面積がもっとも小さい国家等級的な自然保護区です。この区域は赤い樹木と鳥たちを代表として、世界唯一の都市湿地です。深圳湾の東岸に位置し、面積は368ヘクタール、長さは約9キロメートルです。「紅樹林」は都市のヒンターランドに深く入り、海岸に沿って曲がりくねっています。国外の生態専門家に「ポケットサイズの保護区」と言われています。
「紅樹林」はマングローブ植物を主として形成される海洋原生林の植物群落で、木の幹が薄い赤色を呈するので名付けられました。マングローブを近くで見ると、その木の幹と地面に生える根は曲がり、枝も交錯して、互いに絡み合っています。まるで神仙がひげを撫でるように、笑っている仏様のような、子供が遊んでいるように、さまざまな様子が現れています。こちらの木のてっぺんでは、白、紫色、青い花が咲き誇り、陽の光に照り映えて、特別な煌びやかさで美しい様相です。
マングローブのほか、「海漆」、「オヒルギ」、「カンデリア」などの55種類の珍しい樹木も自然に生えています。「紅樹林」の地域は地勢が平坦で広く、沼地や浅瀬、及び林木などの多種多様な生態環境を持っているため、東半球の渡り鳥が移動する途中で休むところになりました。毎年、ウミネコ、シラサギなどの180種類、およそ10万匹の渡り鳥はしばらく止まる、あるいは冬を越すために、北からここに移動して来ます。冬になると、ここは「夕焼けと鳥が一緒に飛ぶ、静かな水と広い空と同じ色である」という美妙な画面を享受することができます。
「紅樹林」自然保護区は深圳市内の緑の廊下として、波が打ち寄せる深圳湾に向き、広くて美しい海浜大道と隣接して、植物と鳥の天国だけではなく、人々が自然風光を体感するための非常によいところです。1986年、世界野生生物(国際)基金会議長、イギリス女王の夫であるフィリップ親王はここに来て、深圳湾の湿地景色を遊覧したことがあります。