霊岩寺は済南市長清県万徳鎮の境にあり、南は泰山に寄る、その長い宗教的歴史と深い文化内包で世に名を馳せています。
歴史
霊岩寺は東晋に建てられ始め、北魏に興り、唐宋にはすでに全国の四大古刹の一つとなっていました。風景は静かで、泉石は秀麗です。霊岩寺は山に沿って建てられ、1600年の歴史を持っています。寺院は質朴で厳かです。玄関の石壁に、乾隆皇帝が霊岩寺を遊覧した際に詠んだ詩八首が刻まれています。
千佛殿
千佛殿は、寺院内に保存されている最古の木造築物です。唐貞観年間(627-649年)に建てられ始め、宋、明、清の時に建て直され、今日まで完璧な形で保存されています。千佛殿内の羅漢塑像はその珍しさで人々に称賛され、他の寺院の多くの羅漢が法力もつ者として表されているのと異なり、この塑像の表情はもっと普通の人々のそれに近く、生き生きとして真に迫っており、「海内の第一名塑」と呼ばれています。
辟支塔
辟支塔は千佛殿の西北にまっすぐ聳えています。宋代に建てられ始めた八角九層の楼閣式の煉瓦建築で高さは54メートルあります。この塔は上下で形が異なる珍しい構造をもっています。すなわち、1階から3階までは「重檐」(重なったひさし)で、4階から9階は「単檐」となっています。この塔の古風で質朴な扉と窓、変化に富んだ塔のひさしは、精巧な技術をもつ職人たちの手によって作られたことを物語っています。
墓塔林
墓塔林の略称は塔林で、大雄宝殿の西側にあり、霊岩寺の歴代の住職高僧の墓塔、墓碑から構成されています。墓区には、唐から清まで保存された各種の墓塔が167、墓銘石碑は81あります。規模の大きさ、数量の多さで河南の嵩山少林寺の塔林に次ぎます。