概況
福州開元寺は、南朝梁太清三年(549年)に建てられた福建省の古寺です。かつては「霊山寺」と呼ばれていたが、のちに「大雲寺」となりました。そして、唐の初期に「隆興寺」となり、ようやく唐朝二十三年(735年)に今の名前になりました。寺の門には「開元寺」という額がかかっていますが、この額は唐代の有名な書家、欧陽詢により揮毫されたものです。
歴史と現状
開元寺はかつては王室の寺として使われていました。唐代には、日本真言宗の祖である空海大師、日本天台宗寺門派の祖である円珍大師、インド密宗の高僧となった若怛羅大師が修学のためにやって来るほどでした。王鏻父子はその伝統を保つために尽力しました。宋代には仏教の経典「毗卢大蔵経」全巻を複写し、近代には中国で初めて大規模な仏教病院を開設しました。そこでは秘法の薬草で瀕死の人を救助し、負傷した人の手当てなども行われてきました。
今日では仏教養老院も開設され、数十名の貧しい身寄りのないお年寄りが無料で住んでいます。また、福建省仏教文化研究所もこの場所に作られました。現在の寺院の住職は释本性大師です。
構築
開元寺の敷地内に、現在でも残っている建物は以下の通りです。山門、内山門、薬師殿(霊源閣)、鉄仏殿、毗卢蔵経閣、観音閣、四面仏閣、明旸法師図書館、宝松小僧記念楼、提润小僧纪念楼、108羅漢堂、観音苑、禅悦斎、僧寮。
交通案内
福建省福州市鼓楼区開元路78号に位置する開元寺へは、19番バスでは寺院の出口まで、117番、129番バスでは「鼓東路」駅で降りてから、開元寺まで徒歩で行くことができます。