大理乳扇(ルーシャン)
乳扇は、大理ペー族が作る伝統的なチーズの一種です。鍋に酸水(ホオズキやスイバでつくった酸味の液)と牛乳を入れて、加熱しながらかき混ぜ、固まらせてから手でこねり、薄く板状に伸ばしたものを長い2本の棒で作った枠に巻き付け、乾燥させたものです。見た目が扇に似ていることから其の名が付けられました。乳扇には豊富な蛋白質、アミノ酸などが含まれ、血液循環の改善、鎮静作用、健脾、健康促進、強壮作用などの効果があるとも言われています。乳扇の刺し身または肉や野菜と炒めたものは、大理の名物料理として広く知られていて、お土産としてもお勧めです。
大理草編み
草編みの技術は、大理の伝統民芸の一つで、種類、図柄の多様さから各民族独自の特徴が見られます。わらじ編み、麦わら編み、シュロの毛編みなどの伝統技法のほか、観光客向けの草編み暖簾、座布団、手かご、扇、おもちゃまで、数百種類のものがあり、目もくらむ程に多彩です。図柄として蝶々、ツバキの花、大理三塔、洱海、蒼山などの地元の景物がポピュラーで、民族風情が濃厚で美しいです。しかも安くて長持ち、国内外からの観光客に大変人気です。アメリカやヨーロッパ、東南アジア諸国にも出荷されています。
大理炖梅(梅干し)
炖梅は「黒梅」「煮梅」ともいい、ペー族の和え物、酸辣(サンラー)魚を作る際の隠し味として利用されます。苦梅(梅の一種)を原料に、陶磁器製の缶に入れて、室内の土間に作り付けた暖炉の中に埋めて1~2ヶ月、真っ黒に焼いたら出来上がりです。漢方薬としても利用され、下痢、せき止め、解毒、皮膚再生に効果があるといいます。また、砂糖を加え清涼飲料水として夏に飲むと、夏バテ、のどの渇き改善に効くようです。炖梅は大理ペー族の特産品として歴史も古く、冷暗所で保管しておけば数年間変質しないそうで、お土産に最適です。
ペー族扎染
大理名物の扎染は絞り染めの技法の一種で、ここのペー族では、現在もこの伝統技法を守っています。そのうえ、民族的図案に現代の抽象美術、幾何模様などの要素を取り入れ、芸術、文化的価値の高いペー族特有の工芸品に作り上げました。文様には動植物、歴代貴族の服装図案などが一般的で、民族風情が溢れています。敷布、カーテン、服装、帽子、カバン、ハンカチ、マフラー、枕、布団カバーなど、百種類以上の製品は全て植物染料を使い、手作業で染められたものです。化学物質によるアレルギーや皮膚炎症などの心配は一切なく、鮮やかな藍色に浮かぶ白い模様は優雅、素朴であり、国内外の観光客から人気を集めています。
その他の特産品
大理雪梨:洱海東岸にある海東郷の特産品です。皮が薄く、身が雪のように白く、甘くてジューシーです。ビタミンミネラルが豊富に含まれていて、健肺、のどの渇きを癒すなどの効果があります。
大理彫梅:ペー族伝統の梅干しです。梅の表面を波紋状に彫刻して漬けることから名が付きました。香り爽やかでカリカリした歯ごたえがあり、のどの渇きを癒し、食欲増進、疲労回復などに効きます。また、豊富なビタミンCやブドウ糖アミノ酸が含まれていて、健康に良いとされています。
鶴慶綿紙:手作りの紙です。薄くて軟らかく、丈夫で吸水性も強い。虫食いされにくい優れた紙です。
感通茶:雪山、霧や雲海、湧き水が富む豊かな土地に、茶の栽培、製作の伝統技法を加え、この地は上質なお茶を産出しています。お茶を淹れると、爽やかで濃厚な香りが漂い、茶湯は、淡い黄緑色で甘く、後味はさっぱりしています。何回淹れても味は落ちず、おもてなしに最適な一品です。
ほかに、お勧めのお土産として、プーアル茶や銀製、銅製の小物、剣川の木彫りなどの民芸品が挙げられます。