三塔倒影公園は、祟聖寺三塔の南から1キロ離れた所にあります。名前の通り、ここにある大きな池に三塔を映すために造られた公園です。エメラルドグリーンの池の水面は澄みきっており、見る角度によって池に映る塔の姿が変わるという、素晴らしい景色を堪能できます。冬になると、雪化粧された蒼山や三塔の雄姿が、逆さに投影された影とあいまっていっそう魅力的になります。
公園は80年代に造られ、入口には大理石で造られた幅6m、高さ4mのペー族独特の建物-「照壁」(塀)が設置されています。照壁の真ん中には、大きな山水画が描かれた織物が嵌め込まれています。
公園の敷地面積は約1.8万㎡、中央には面積約7000㎡の楕円形の池が広がり、池の周りにはシラカバ、ヒマラヤ杉、垂れ柳などの木々が植えられています。大理石のテーブルやベンチ、藤棚、大理石の欄干などが置かれ、人工の小川も流れています。言うまでもなく、池面にはっきりと映る三塔の姿こそ、この公園の見どころです。池の西側には「大理碑亭」があり、そこから回廊を渡ったところに「漾波亭」が立っています。漾波亭の南には小さな島が池に浮かび、そこにはいまにも飛び立とうとするかのような一対の白鶴が作られています。
崇聖寺三塔は高すぎるうえ、互いに距離を隔てているため、近くではカメラに収まりません。よって、この公園は、三塔と逆さ三塔、漾波亭、池に浮かぶ小島までを背景に写真撮影できる絶好のスポットになります。さらに、月が光り輝く夜に、池面に美しい影をゆったりと落とす三塔と、煌く星や月が織り成す幻想的な景色を眺めていると、別世界を思わせる錯覚に陥ります。