衡山、南岳と呼ばれ、中国の五つの岳における第一の位置を占めています(ほかは東岳泰山、西岳華山、中岳嵩山、北岳恒山)。良い気候に恵まれて、いたるところに繁々とした木々が生え、一年中緑の姿を現しています。貴重な花や草など、良い香りと秀麗な景色を呈し、「南岳独秀」の名を博しています。
概況
南岳衡山は、湖南省の衡陽市にあり、72の峰が聳え、遥々と400キロメートル、七個の県や市に延び、壮大な気勢を現しています。主峰の祝融峰の標高は約1290メートルです。古代から南岳は美しい景色によって五つの岳の中で一番の位置を占め、悠久な歴史や膨大な名声を持っています。初春には花々を味わい、盛夏には雲海を観望し、錦秋には日の出を眺め、冬には雪の景色を堪能するといった具合に、衡山の四季にはそれぞれ特別な景色があります。毎年、多くの観光客を魅了しています。
自然資源
南岳衡山内には、巨木が高く、まるで天に着いたようです。自然景観と人文景観の両方があり、昔から人々の旅行、レジャー、避暑の天国です。山内には、1200あまりの植物が生え、9か所の原始森林があり、そこには貴重な150以上の種類の植物が分布しています。東晋(317--419)時代のイチョウ、明の時代の松も残っています。南岳の秀麗のポイントはその緑です。連綿とした山脈、繁々とした森林は一年を通じて緑を呈し、一つの巨大な天然の公園のようです。
宗教名山
衡山の人文景観の特徴といえば、道教と仏教とが共に同じ山、廟に存在していることです。中国の宗教史において、南岳の仏教と道教は共に重視されています。とくに日本やアセアン諸国にもきわめて大きな影響力を持っています。はやくも西周の時代(紀元前1000年前ごろ)に、道教は南岳に根を張り、唐代には盛況を迎えました。この二つの宗教は、教義の経典を持ち、その結果、両宗教がこの山に繁栄、発展しました。