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トン族概要
人口
約250万人、華南地方で比較的人口が多い少数民族の一つ。
居住地域
貴州、湖南、広西3省の省境。広西内では、三江トン族自治県の辺境地域、融水、竜勝、融安、羅城などの県(自治県)に集住する。
言語
民族独自の言語がある。南北2大方言区に分かれる。広西のトン族は南部方言を話す。独自の文字を持たず、漢字を使用していたが、現在ラテン文字での表記も可能になった。
宗教
民間多神信仰、祖先崇拝。とくに女性の祖先“聖母”を信仰。

風俗・習慣

トン族の衣装トン族の衣装は質素で、青、藍、白、紫などの色を基調とする。男子は多く前ボタン式の短い上着か日本のハッピのようなスタイルの服を着ることが多い。頭はターバンで包む。女子も日本のハッピのような上着を着、下にはプリーツ・スカートか長ズボンをはき、腰ひもをし、ゲートルを足に巻き、頭にはスカーフを巻いたり、銀の冠をかぶったり、各種の銀装飾を身に付ける。

トン族の油茶トン族の風俗習慣は民族特色が濃厚である。飲食文化に関しては、もち米を主食とする。山岳地帯人の住民は粘り気があるご飯が好きで、油茶という食べ物を作る。おかずには、白菜のつけもの、酸肉、酸魚、という発酵食品がある。酒は自家製の甘酒とアルコール度数の低い蒸留酒がある。油茶、酸魚、もち米は、トン族が客をもてなす時にも出される。

トン族の村は山あいの川辺に作られる。家屋は一般的に杉で建てられた木造建築で、多くは2、3階建て。川辺または山の斜面にある家屋は大部分が“吊角楼“(基礎部分の材木が棒のように吊り下がっている建物)。トン族の住宅鼓楼はトン族のシンボルである。一般の塔楼と異なり、下部は正方形、瓦のひさしは多角形、閣の軒先は反り返っている。村の中に高く聳え存在感を示す。鼓楼は普通、一つの姓につき1基建てられるため、比較的大きな集落では3、4基以上あることもある。鼓楼は村の会議を行ったり、娯楽の場所として使われる。また、トン族が集住する地区には種々の橋がある。トン族の建築技術の精髄を最も反映しているのが“風雨橋”である。橋には屋根つきの長い回廊があり雨を防ぐことができるためこの名前がついた。三江の程陽風雨橋は国宝に指定されている。橋の上には5基の多角形の楼亭があり、通路の両側に欄干がある。橋には釘が一本も使われておらず、木組みのみで作られている。その構造は精巧なうえに堅固である。

古楼大歌トン族の伝統祝日には(イ同)年、三月三(花炮節)、闘牛節、〈足采〉歌堂、吃新節などがある。吃新節というのは早稲の収穫の後、家々で新米を食べ、祖先に奉納する祭りである。そのときには歌や演劇、闘牛などのイベントが行われる。トン族の大衆音楽で最も有名なのは“古楼大歌”で、伴奏のない合唱曲である。

縫製トン族の民間手工芸には、刺繍、編物、彩絵、彫刻、切り紙細工などがあり、そのほとんどは実用的であるだけでなく、色鮮やかで美しい。刺繍はトン族女性が得意とするもので、彼女たちの衣装の中にも、各種の図案や模様の刺繍を見つけることができる。
 
 
 
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